再エネの調達が自在に実現できる点を活用して、Powered by REの導入

2024.1.15

社名 株式会社日立製作所
お話を伺った方 グローバル環境事業統括本部 環境事業本部(日本) デジタルグリッドプロジェクト
正直様 高橋様
    目次
  1. 1.DGPの決め手は、再エネ調達が自在に実現できる点
  2. 2.DGPの導入と“Powered by RE”との連携
  3. 3.相対電源の選択肢が多い、ハイブリッド調達
  4. 4.ビジネスモデルの拡張やメニューの充実を期待

DGPの決め手は、再エネ調達が自在に実現できる点

ご自身の業務や部署でのゴールについて教えてください。

高橋様:
環境価値、社会価値、経済価値をすべて成り立たせるような再エネ電力の導入支援という視点で、新しいビジネスを立ち上げ、社内外に展開していくというミッションを担っております。

DGP採用の理由・決め手は何だったか教えてください。

正直様:
電力調達や環境価値の調達という点で、様々な電源や再エネの調達が自在に実現できる点に魅力を感じて決定しました。

DGPへの切り替えを社内で推進するにあたりどのような課題があり、またそれをどのように乗り越えたのかご教示ください。

正直様:
安定供給や価格面に関する課題の声は大きかったです。それに対し、自分たちのシミュレーターを用意して価格シミュレーションを何度も繰り返しました。いろんな電源を当てたらどうなるのか、JEPX価格が変わったらどうなるのか、そのJEPXの価格に関するヒアリングを関係者にも行いました。

そのような検討を進める中で、環境ロードマップに従う上で、経済合理性に基づいて、継続的に社会に再エネを広めていくことを実現するために、導入事業者ごとに再エネの比率や事業者を柔軟に設定できることが可能という点を重要視して、DGPに切り替えました。

市場状況を導入事業所の方に説明しているかと思いますが、どのようにされていますか?

正直様:
既存の電力会社から切り替えるときに、市場価格の変動リスクは聞かれます。市場連動だけにリスクがあるわけではなく、実は燃料費調整単価も同様に変動要因になっているところを示して、燃料費調整単価と市場の関係性や、長いスパンでどのように変化しているかを説明しております。

DGPの導入と“Powered by RE”との連携

実際に導入されてみていかがでしょうか。導入後の変化はありましたか。

正直様:
電力市場にアクセスできるようになったことで、電力市場価格への関心は導入事業所で非常に高まったと感じています。電力市場価格の変化への関心が高まると、安い・高い時間が如実に表れてくるので、電力使用量、料金を調整するソリューションの開発を実際に行っております。

導入後は、どのように活用を進められましたか?

正直様:
再エネ比率を自在に柔軟に設定できるという点を特に活用しました。再エネ比率を20%とするメニューを選択し、導入した再エネを特定の設備、サービスに割り当てることにより、その割当先の特定設備、サービスが100%再エネによって運用されていくことを証明するサービス(Powered by REを別途導入し、その運用をPRすることができました。

相対電源の選択肢が多い、ハイブリッド調達

DGPを通じて「発電家を選ぶ」ことは、これまでの意思決定とは異なった新たな選択だったかと思います。これからは、DGPを通じて、今後はどのような基準で発電家との取引を選んでいきたいと考えていますか。

正直様:
CO2排出係数やベース型、ミドル型、通告型、導入期間、価格などいろいろな要素を組み合わせることで、環境、需要家に合わせたリスク対策や発電家を選んでいます。今後はより多くの発電家を自在に選択できるようになることを期待しています。

ハイブリッド調達にすることで、電気代の価格変動に対する不安は減りましたか?

正直様:
不安は減っています。定量的に導入量、相対電源の導入量などの組み合わせを計算して、燃料費調整単価と同等以下の変動抑制を実現することは可能だということは理解していて、それによって不安が減っていると感じます。相対電源の選択肢が十分にあることがハイブリッド調達のポイントだと感じますので、さらなる発電家の参画を期待しています!

ハイブリッドに対する貴社上長の反応はいかがでしたか?
予算を固めたいなどの認識はありましたか?

正直様:
DGPの利用支援や調達支援を通して、予算を守れるかどうかを気にされる需要家が非常に増えていると感じます。燃料費調整単価が無い、完全固定価格の相対電源は非常に魅力的だと感じています。

他社の再エネメニューと比較して、DG社を採用した理由についてお聞かせください。

正直様:
再エネメニューの中でも、自在に再エネなのか環境証書なのかを事業所ごとに決められること、調達量が容易に調整できること、そして他社に比べて安価であることが選定理由となります。

REメニューは全拠点一括にて変更されましたか、それとも小さく(一部)始めて広げていきましたか?

正直様:
事業所ごとのニーズに合わせて、REメニューを適用しています。

今後、取り組んでいきたいことがあれば教えてください。

正直様:
DGPのメリットは需要家自らが主体的に市場調達や相対電源の調達が出来ることだと思っておりまして、そのメリットを活かしていきたいと考えています。

たとえば市場調達・売却を利用した電力使用量のコントロールや、部分的な再エネ導入に対してのサービスやPowered by REの展開等を進めていきたいです。
さらには、小売が抱えるリスクといったところを需要家が協力して減らせると考えています。今後、容量拠出金やインバランスリスク等、需要家が協力することで全員がWin-Winな関係でいられるという思いがありまして、電力量のコントロールにぜひ取り組みたいと考えています。

ビジネスモデルの拡張やメニューの充実を期待

デジタルグリッドへの評価や期待があればお聞かせください

正直様:
発電家が増えてほしいです。需要家を増やしていくために、いろんなビジネスモデルの拡張やメニューの充実を目指していただきたいと思っています。
全体的な評価でいうと、初期のころからお付き合いさせていただいて、いろんな要望をお願いしてきている中で、しっかりと協力していただいているので、ありがたいなという感触です!

高橋様:
2019年まさにこれからというときに、ソリューションづくりを一緒にやらせていただいたなと思います。 私共がやりたいことをお願いしてきた部分を、まさに実現してきている。やってみたいこと、お客様が期待していることが実現できる手段を提供いただけていると思います。
相対電源の取引価格を開示している他社様のサービスがあるけれど、みなさまがデジタルグリッド社を利用して取引ができることを期待しています!

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